鉄道は19世紀初頭、スチーブンソンが開発した機関車サイズが基本になってきて、1435㎜はスチーブンソン幅と呼ばれた標準規格である。鉄道は産業革命担い手の最大偉業だった。
線路幅,軌間(きかん、ゲージ)には様々なものがある。歴史的に欧米では鉄道以前はローマ時代からの馬車の車輪幅が引き継がれたと言われている。オースケール(O Scale)は列車に限らず模型の縮尺サイズを言ったようで、列車の軌間は32㎜である。従って約45分の1だ。

例えば、この1930年代の海兵隊兵士像は高さ76㎜で、身長175㎝くらいの人間を表しているから、オースケール(O Scale)のものと言える。航空機は単発だが、窓が片側4列と言うことは中型機であろう、スパン(翼幅)33㎝の模型、実際は15mのもので、模型を楽しむ一つの基準があったことが分かる。
つまり、様々な模型をどのくらいの大きさ(縮尺)で再現するか…

模型全体の基準にオースケール(O Scale)があり、オーゲージと呼ばれる鉄道模型はゲージ(軌間、Gauge)が32㎜のことだ。

ドイツ製のゼンマイオーゲージ1920-30年代 機関車全長120㎜、軌幅32㎜

鉄道模型オーゲージは20世紀初頭、ドイツのメルクリンの開発・導入と言うことで当時はゼンマイ式だったのではないか。やがて直ぐに交流3本線路の電気機関車が現れた。標準軌間の45分の1が主流だったが、英国は44分の1。19世紀から第一次大戦以前は実際の鉄道軌間は、国や地域により異なっており、戦争の時の輸送で苦労してその後共通化が進んだと言われているが。
オーゲージは日本では「零番」と表記している。

オーゲージ軌間32㎜の線路の小さいレイアウト、180×130㎝、畳1.5枚分のスペース

オーゲージの欠点は、レイアウトに大きなスペースがいると言うことだ。
クリスマスになると、ニューヨーク五番街のデパート、サックスのショーウインドーの中を走るオーゲージ模型がある。これは見栄えがするが自宅でやると
大変だ。線路、直線1本25㎝、曲線28㎝で、曲線8本で360度を形成、直線を縦4本、横2本でレイアウトを作ると180×130㎝の大きさになる。
小さいゲージ模型をマンションでちょっとした棚におけるのとは大違いだ。

様々な模型規格を表した図でオーゲージは上から3つ。日本は45分の1,米国は48分の1とある。
オーゲージ線路幅(軌間)は32㎜でも模型機関車、客車、貨車、炭水車、車掌車などの大きさは様ざまだ。大きな機関車は全長300㎜、小さなものは200mmほど。車両はもっと極端に大小がある。

ライオネルラインズのテンダーだ。右は1920年代全長110㎜、左は1957年製
全長190㎜、古いものは全金属、新しいものは基盤鉄板、上はプラステック製。両方と軌間32㎜の同じレールを走る。

模型は1,現物を忠実に縮小するものと、2、デファルメして比率を変えたものが存在するからだろう。下、マルクス社製1940年代 それはそれでかわいらしい。

(この項以上)